海外FXのインジケーター

海外FXを無駄なく効果的に行いたければ、分析手法を実践することは不可欠です。ただやみくもに売買を繰り返したところで、トレードが成功する確率は皆無に等しいと言ってよいでしょう。そんな分析手法には大きく2つあり「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」があります。そのうち、テクニカル分析を行うのに欠かせないのが「インジケーター」です。

このインジケーター、FXトレードをする際には必ず耳にする言葉ではありますが、実際にはどんなものなのか?何ができるのか?よくわかっていない方も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では、海外FXでよく耳にするインジケーターについて紹介していきます。テクニカル分析を行ったトレードを進めたいと思う方はぜひ参考にしてみてください。

インジケーターとは?

インジケーターは、FXの相場をわかりやすくチャート上に表示してくれる(根拠を示してくれる)ツールです。過去の値動きをベースにさまざまな方法を用いて相場を分析してくれます。チャートを視覚的に理解しやすくしてくれることから、売買タイミングを逃すことなくトレードを実践するために欠かすことができないツールとなっています。

なぜインジケーターが必要なのか、というと為替相場においてチャートを見ていても、特にFXの初心者であれば、今後その相場がどちらに動いていくかなんて判断することは非常に難しい訳です。そこでインジケーターを利用することにより、相場の流れを読んだり転換ポイントなどを予測して見つけやすくしてくれます。また、インジケーターを利用することで、人間の感情を排除したトレードを行うことができるので、誰が見ても同様な結果を得ることができることから、大きなミスをせずにトレードをするサポートをしてくれるものとなっています。このことから、EA(自動売買)を行う際には非常に役に立ってくれます。インジケーターを使うことで裁量取引から手を引くことができ、チャートに張り付く必要もなくなります。

インジケーターの種類

そのインジケーターですが、その種類は非常に多く、小さいものを入れると数千種類に及ぶと言われています。
しかし、インジケーターは大きく分けると「トレンド系」「オシレーター系」の2つに分類されます。

トレンド系

トレンド系とは、全体的な相場の流れをつかむのに必要な指標を表すインジケーターです。今後の流れを予測するのに主に使用されます。方向性が決まっているものに対して適用されるため、相場の流れに逆らうことなく、上昇トレンドの時に購入し、下降トレンドの時に売却するといった順張りトレードにて使用されます。

トレンド系インジケーターにはどのようなものがある?

トレンド系のインジケーターですが、中でもよく耳にする代表的なものを3つほど紹介しておきたいと思います。それは、

  1. 移動平均線
  2. ボリンジャーバンド
  3. 一目均衡表

これらのインジケーターはどのようなものなのでしょうか?

移動平均線

移動平均線とは、インジケーターの中でも最も基本となるインジケーターです。移動平均線の向きによって「上昇トレンド」「レンジ相場」「下降トレンド」の判断をすることができます。

移動平均線は、過去一定期間の価格を平均した結果が表示されます。たとえば、期間を5と設定した場合に、直近5本のローソク足の終値となる価格を平均した値が現在の移動平均線の値となります。期間は短ければ短いほど短期傾向を示し、長ければ長いなるほど長期傾向を示してくれます。

移動平均線は、「単純移動平均線」「加重移動平均線」が相場の値動きに敏感に反応する特徴を持っています。

移動平均線に角度が付き、ローソク足より下で推移している場合「上昇トレンド」
移動平均線に角度が付き、ローソク足より上で推移している場合「下降トレンド」
移動平均線が水平に近く、ローソク足と絡みながら推移している場合「レンジ相場」

さらに1本の平均線だけでなく複数の平均線を組み合わせて使用することにより相場の流れや転換をより判断しやすくできます。短期・中期・長期の3本線を組み合わせることが多いため、以下のようなシグナルの見極めに強いです。

ゴールデンクロス:短期の移動平均線が、長期の移動平均線を下から上に抜いたものを「ゴールデンクロス」と言います。下降から上昇に転じており買いのサインとなっています。
デッドクロス:短期移動平均線が、長期の移動平均線を上から下に抜いたものを「デッドクロス」といいます。上昇から下降に転じており売りのサインとなっています。
ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドとは、アメリカの投資家ジョン・ボリンジャーが考案した、標準偏差・正規分布といった統計学を取り入れて作られたインジケーターで、移動平均線同様多くのトレーダーが利用しています。

このボリンジャーバンドですが、移動平均線+上下2本ずつとなる4本の標準偏差、合計5本線にて構成されています。

ボリンジャーバンドのσは値動きのバラつきの程度を示しています。1σ〜3σのバンドで表され、それぞれローソク足が収まる確率は統計学的に決まっています。

±1σの中に価格が収まる確率:68.27%
±2σの中に価格が収まる確率:95.45%
±3σの中に価格が収まる確率:99.73%

+2σを超えたら上昇し過ぎということで「売り」のサイン、-2σを超えたら下落し過ぎということで「買い」のサインと判断します。

一目均衡表

インジケーターは海外で開発されたものが多いのですが、その中で一目均衡表は、日本生まれのインジケーターです。
一目見れば相場状況がわかるという意味合いから名付けられています。この一目均衡表は非常に理論が複雑で、理解できる人は日本でも非常に少ないとされる指標です。

そんな一目均衡表の特徴ですが、先行スパンの2本の線の間を「雲」と呼んでいます。この雲は抵抗帯と見なされ、厚みがあればあるほど抜けるのが難しいものとなります。

転換線が基準線を下から上に抜く:買いのサイン
転換線が基準線を上から下に抜く:売りのサイン
雲と遅行スパン(当日の終値を26日前にさかのぼって記録したもの)がクロスする:強いトレンド

見方自体は、ローソク足が雲より上にあれば上昇トレンドで、下にあれば下落トレンドであると言われます。

オシレーター系

一方のオシレーター系は、トレンド系とは逆の相場にて使用されるインジケーターとなります。オシレーターとは振り子を意味した言葉ですが、たとえば、レンジ相場のように一定ライン範囲内で上下に動くような場合には効果を発揮します。先ほどのトレンド系が順張りトレードに向いている反面、オシレーター系は逆張りトレードに向いています。

オシレーター系のインジケーターにはどのようなものがある?

オシレーター系のインジケーターも3つほど紹介しておきたいと思います。それは、

  1. RSI
  2. MACD
  3. ストキャスティクス

これらのインジケーターはどのようなものなのでしょうか?

RSI

RSIとは「Relative Strength Index」の略で「相対力指数」と呼ばれるものです。相場の一定期間の値上がり幅と値下がり幅を利用し、どちらに勢いがあるかを示してくれるインジケーターとなっています。RSIは結果を0%〜100%の範囲で返してくれます。

70%〜80%以上:買われ過ぎ=売りのサイン
20%~30%以下:売られ過ぎ=買いのサイン
50%付近:もみ合い=待ちのサイン

RSIの効果が発揮されるのはレンジ相場です。緩やかな上昇、緩やかな下落が起きている時に利用するのがベストです。その結果数値が70%以上、30%以下になった際にはすぐに売買を行う準備をする必要があります。

MACD

MACD(マックディー)は、「Moving Average Convergence Divergence」の略で、「移動平均収束拡散手法」と呼ばれます。移動平均線の応用テクニカルチャートで、短期移動平均線と、中長期の移動平均線の2本のラインを使用し相場を予測します。

基本となるMACD線とシグナル線の交差が売買タイミングとして利用されるもので、海外FX初心者であってもシグナルの見落としが少ないとされています。ラインがゼロラインより上であれば、相場は上昇傾向、下にあれば下降傾向と判断できます。

ストキャスティクス

最後に紹介する、ストキャスティクスですが、RSIに似た性質を持っており、「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を判断するインジケーターとされています。ストキャスティクス分析は「ファーストストキャスティクス」と「スローストキャスティクス」があります。ファーストストキャスティクスは、実際の相場の影響を受けるため素早い反応をしますが、ダマしにあう確率も高くなります。その一方スローストキャスティクスは動きが遅いものの、信頼性は高くなります。そのためFX初心者はスローストキャスティクスを使用するのが賢明です。

それ以外のインジケーター

トレンド系、オシレーター系以外のインジケーターには、通貨ペアの出来高を表示しるインジケーターや、値動きの相関関係を示すようなインジケーターなど、どちらにも入れにくいようなインジケーターもあります。またここに紹介していないインジケーターの中にも有効なものはたくさんあります。自身のトレードスタイルにマッチしたインジケーターを見つけて、トレードを有意義なものにしてみましょう。

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