海外FXのトルコリラスワップ運用術

海外FXではスワップポイントで稼ぐことが出来ます。スワップポイントとは通貨ペアの金利差を利益として受け取れる仕組みです。日本語では「金利差調整分」とも呼ばれるもので、2つの通貨ペアを保有しているだけで利益が得られるため、FXトレードの画面に張り付く必要がなく海外FX初心者でも利益が得やすくなっています。

スワップポイントを狙ったトレードをするには「メキシコペソ」や「南アフリカランド」「トルコリラ」といった高金利通貨を保有し続ける方法が一般的です。

この記事では、海外FXのスワップポイントを稼ぐにあたり「トルコリラ」でスワップポイントを稼ぐ方法について紹介していきます。スワップポイントを狙うトレードをしている、または検討している方はぜひ参考にしてみてください。

スワップポイントとは?

改めてスワップポイントとは、2つの通貨の金利差額が利益として受け取れる仕組みのことを言います。スワップ(swap)は英語で「交換」の意味ですが、FXトレードで使われるスワップポイントは、2つの取引通貨ペア間で発生する金利の交換のことです。この金利は通貨を発行している国や地域ごとに決められており、スワップポイントは金利差調整分として、2つの通貨ペアを保有しているだけで利益を獲得できます。スワップポイントで得られる利益は正直少ないのですが、少ない利益を少しずつ積み上げることで大きな利益をもたらします。

スワップポイントは各FX業者よって異なるため、スワップポイントで利益を得たいのであれば、1円でもスワップポイントが多いFX業者を選ぶことがポイントです。

スワップポイントが高い通貨ペア

スワップポイントが特に高い通貨は次の3つです。

  • 南アフリカランド
  • トルコリラ
  • メキシコペソ

上記のような国は新興国とも呼ばれ、他の通貨よりも政策金利が高い点が特徴です。

各国の政策金利

国名 政策金利名 政策金利 変更幅
日本 日本銀行当座預金のうちの超過準備預金の金利(短期) −0.10%
米国 フェデラルファンド (FF)金利 3.00%〜3.25% +0.75%
ユーロ 中銀預金金利

リファイナンス金利

限界貸付金利

1.50%

2.00%

2.25%

+0.75%
英国 準備預金金利 2.25% +0.50%
豪州 キャッシュレート 2.60% +0.25%
ニュージーランド オフィシャル・キャッシュレート 3.50% +0.50%
カナダ 翌日物金利 3.75% +0.50%
スイス SNB政策金利 0.50% +0.75%
南アフリカ レポ金利 6.25% +0.75%
香港 ベースレート(基本金利) 3.50% +0.75%
トルコ 1週間物レポレート 10.50% −1.50%
中国 最優遇貸出金利1年物 3.65% −0.05%
メキシコ 翌日物銀行間レート 8.50% +0.75%
ブラジル Selicターゲットレート 13.75% +0.50%

※各国の政策金利マネックス証券調べ2023年1月

トルコリラとはどんな通貨?

トルコリラは、トルコ共和国で利用される通貨です。国際的な位置づけとしてマイナー通貨に分類されているもので、取引量が少なく市場にもあまり出回っていないため、高い金利が設定されます。補助単位はクルシュで1トルコリラ=100クルシュ、日本円だと約27円となっています。トルコは、将来において大きな成長が期待される新興国の一つで、投資銀行のゴールドマン・サックスは、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国の総称)の次に高いポテンシャルを持つ新興11カ国をNEXT11(ベトナム、韓国、インドネシア、フィリピン、バングラデシュ、パキスタン、イラン、エジプト、トルコ、ナイジェリア、メキシコ)としてまとめています。

トルコリラを保有する場合、トルコの周辺国やアメリカの影響を受けやすいことは知っておきましょう。イスラム圏内の国であるため、外交面においても緊張が絶えません。そのことがトルコリラの金利変動の原因でもありますので、不安定な国際通貨であると言えます。

トルコリラの特徴

トルコリラの特徴は以下の通りです。

ボラティリティが大きい

トルコリラはボラティリティが大きい通貨。ボラティリティは「価格変動率」を指しますが、ボラティリティが大きいと為替差益を短期間で狙えます。米ドルやユーロなどの高い通貨と比べると、価格の不安定さはありますが、ボラティリティの大きな取引をすることが可能です。

高金利である

またトルコリラは金利が高く、金利を高くすることで、海外から投資が増えて資金需要が見込めます。ただし、金利が高いと政治的不安や地政学的リスク、さらにはハイパーインフレなど、金利や為替相場の価格変動にも影響が大きくなりますので注意する必要があります。

スプレッドが広め

トルコリラはスプレッドが広い通貨。トルコリラはメジャーな通貨と比べて取引量が少なくスプレッドが広く設定されています。

スワップポイントを狙ったノーリスクトレード

さて、トルコリラのようなスワップポイントで稼げる通貨を使ったほぼノーリスクのトレード手法を紹介しましょう。
その手法は以下の7つのステップで展開されます。

  1. 両建てトレードをする
  2. 両建てのやり方を工夫する
  3. 扱える通貨ペア条件を確認する
  4. 指値で注文する
  5. レバレッジの倍率を高く設定する
  6. スワップポイントをチェックする
  7. 決済する

順を追ってみていきましょう。

1.両建てトレードをする

スワップポイントで稼ぐためにはまず両建てで取引するところからはじめます。海外FX初心者の方の中には、両建てがよく分からない、といった方もいるかもしれません。しかしスワップポイントで稼ぐには両建てが避けて通れません。
両建てとは、買いポジションと売りポジションを同時に保有してリスクを下げる手法のこと。ここでの両建ては「スワップポイントで稼ぐために必要な手段となります。ただし、海外FX業者には、そもそも両建てを禁止しているところもありますので、事前にFAQや規約等を確認しておきましょう。とくにある業者で買いポジションを持ち、別の業者で売りポジションを持つといった、複数業者間での両建てを禁止するFX業者はかなり多く存在します。もしも規約に違反すると、口座凍結される可能性が高いので、禁止されているのであれば、両建て可能な業者を改めて探した上でトライしましょう。

各海外FX業者の両建て状況

同一口座内での両建て 複数口座間での両建て 他業者間での両建て
GEMFOREX OK NG NG
XM OK NG NG
AXIORY OK OK OK
TITAN FX OK OK OK
IS6FX OK NG NG
iFOREX OK NG NG
FBS OK OK OK
HFM OK NG NG

2.両建てのやり方を工夫する

規約を確認し、両建てが認められていることが分かったら、実際に両建てを行っていきます。両建てを行うのに重要となるのは、「買いポジション」と「売りポジション」を同一値にすること。こうすれば、相場がどちらに変動してもプラスマイナスゼロになるのでリスクが発生しません。

3.扱える通貨ペア条件を確認する

その次に扱える通貨ペアの条件をチェックします。この手法で扱えるのは、買いポジションのスワップポイントと売りポジションでのスワップポイントのどちらもプラスになっている通貨ペアのみです。片方のマイナススワップをもう片方のプラススワップが上回っている通貨ペアを選んでも支障はありませんが、安定度が下がってしまいます。

4.指値で注文する

そして、両ポジションのスワップポイントがプラスの通貨ペアを見つけたら、指値注文を行います。
指値注文とは○円で買うと厳密に指定した注文で指定した値ピッタリで注文することができますが、成行注文は、トレーダーが今ここで買うという判断で行う注文のため、指定した値から大きくずれてしまう場合があります。ここでは、買いポジションと売りポジションを同じ値で持てるよう、指値注文を行うようにします。成行注文でもやれないことはありませんが、少々のズレが大きな損失を招く場合がありますので、リスクを考えるとやめておきましょう。

5.レバレッジ倍率の倍率を高く設定する

スワップポイント狙いのトレードを行う際には、レバレッジ倍率はできるだけ高く設定しておくほうがよいです。ハイレバトレードの海外FX業者であればその点問題ありません。ただし、海外FX業者のスワップポイントは低めの傾向にありますので、レバレッジを効かせないとノーリスクで利益が少ないことになります。海外FXでは追証なしのゼロカットシステムが導入されており口座残高以上の損失は発生しませんので、ハイレバレッジをかければ元手が少なくてもダイナミックなトレードができる上、安全性も高いので安心してトレードを行えます。

6.スワップポイントをチェックする

買いポジション、売りポジションともスワップポイントがプラスのペアを見つけることができれば、同じ値でポジションを取っておけば問題ありません。しかし放置していても何も問題ないとは言え、現実は何が起こるかわかりません。そのため、少なくとも1日1回はスワップポイントをチェックしておきましょう。スワップポイントをチェックする理由として、どちらかのポジションがマイナスになってしまうケースがあるためです。もしそうなった場合、いったんポジションをリリースしましょう。両ポジションの値は一緒のため損失が出ることはありません。もう一度「両方のポジションがプラスになる通貨ペア」を探せばよいだけです。

7.決済する

決済するタイミングですが、できるだけスプレッドが狭い時に決済すること。そうすれば利益は大きくなります。

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